毛布を口に当てる心理とは?ブランケット症候群を子供から大人まで解説

毛布などを口に当てるブランケット症候群についてご紹介していきます。

我が子が毛布などを手放せず困ったことはありませんか?

  • 毛布やタオルを口に当てると安心し、お気に入りのものを手放せない
  • ブランケット症候群はどんな症状がある?
  • お気に入りのアイテムがないと不安になる

私の息子も生まれた直後からお気に入りのアイテムを口に当てると安心するというブランケット症候群でした。

そこで、ブランケット症候群の心理をまとめました。

この記事でわかること
  • 毛布やタオルなどを手放せない心理をブランケット症候群という
  • 口に当てると安心できるなど症状、原因、年齢には個人差があり、子供も大人もなる可能性がある
  • 不安にならないようにする解決方法を4つ紹介

私は医者ではありませんが、1人の母親としての経験を交え、どういう心理かご紹介していきます。

毛布を口に当てる心理は安心するため

主に幼い子が、毛布やタオルやぬいぐるみなどを手放せない状態であることをブランケット症候群といいます。

毛布やお気に入りのアイテムを口に当てることで安心感を得られ、ないと不安になってしまいます。

子供がぬいぐるみを手放せなかったり、毛布を口に当てる姿を見て、心配で心配で仕方ない親御さんも多いのではないでしょうか。

ブランケット症候群とはどういう心理なのか、一緒に見ていきましょう。

ブランケット症候群とはどういうものか

ブランケット症候群とは、毛布やぬいぐるみなど、お気に入りのアイテムが手放せず、それがないと不安になってしまう心理のことです。

名称としては、ライナス症候群という言い方もあります。

漫画の「スヌーピー」に登場する「ライナス」といういつも毛布を持っている男の子から名前がつけられたそうです。

病気ではなく、お気に入りのアイテムを肌身離さず持ち歩く状態のことを指します。

また、お気に入りアイテムを口に当てることで安心できるという心理もあるようです。

それらには安心感を与えてくれるとても大切な役割があり、むやみに切り離そうとしない方がいいと言われています。

症状や、原因を詳しく見ていきましょう。

毛布やタオルは、安心できるアイテムなんだね!

ブランケット症候群は唇に当てるなどの症状がある

ブランケット症候群の人は、タオルなどお気に入りのアイテムを唇に当てると安心感を得られます。

毛布を唇に当てることで安心して寝られる、もしそばにないと不安で寝られなくなってしまいます。

ブランケット症候群のことを知らないと、周りにいる人もなんとなく不安になってしまいますよね。

症状や原因、発生しやすい年齢を詳しくみていきましょう。

具体的な症状は洗濯を嫌がるなど3つ紹介

ブランケット症候群は、病気ではなく、ぬいぐるみなどを特定のアイテムを手放せない状態をいいます。

具体的な症状を3つ紹介していきます。

主な症状
  • 洗濯を嫌がる
  • 肌触りや匂いを好む
  • ないと不安になる・寝られない

<洗濯を嫌がる>

アイテムを洗濯をすることで変わる匂いや肌触りを嫌がります。

そのため、何日間も洗濯をしていないタオルや、汚れたぬいぐるみも手放せないといったケースが度々発生します。

衛生面で心配になりますが、なかなか洗濯をさせてくれません。

<肌触りや匂いを好む>

好まれるアイテムは、肌触りが優しいものや、ぬくもりを感じやすいものが選ばれる傾向が強いようです。

お気に入りのアイテムを唇に当てたり、こだわりのある匂いに包まれて安心できます。

<ないと不安になる・寝られない>

またお気に入りのアイテムがないと不安になり、寝られないことも度々発生します。

息子がヨチヨチ歩きだった頃、お気に入りのハンドタオルがないと不安でベビーカーに乗れない時期がありました。

そのためベビーカーには何枚ものハンドタオルをぶら下げていました。

外出時の汚れが非常に気になりましたが、本人は全く気にせずハンドタオルに囲まれてご機嫌でしたので、見守ることにしていました。

特定のものに対する愛着が強いので、親御さんから見ると、発達に問題があるのか心配になってしまいますよね。

決して病気ではなく、また珍しいことでもないようなので安心してください。

ブランケット症候群は病気じゃなく、症状の1つなのね!

原因は母親と分離されることからくる不安

幼児期に多いブランケット症候群ですが、原因は母親との分離不安からくるものと考えられています。

幼児がこだわりを持つお気に入りアイテムを「移行対象」と呼ぶそうです。

幼児が母親との「安心できる世界」から分離をされた「安心できない世界」へ適応する時期に発生しやすくなります。

その不安な時期に、母親の匂いや安らぎを感じて安心するために、「移行対象」としてタオルなどを好む傾向にあります。

私の息子は、産まれた直後から症状があり、ミルクを飲んだ後に口を拭くガーゼを唇に当てるのが大好きでした。

今思えば、この世に産まれ母体から離れた不安な状況を、ガーゼが癒してくれていたのかもしれません。

幼少期に発症しやすく女の子に多い

ブランケット症候群になりやすい年齢は、離乳食が始まる生後6か月頃から2歳頃だと言われています。

ときには、大人になってからも治らないケースや、大人になってから突然発症するケースもあるようです。

男女比としては、女の子の方がなりやすくぬいぐるみを好むことが多いようですが、男の子でもなる症状です。

その子の性格や成長の過程によって、症状の現れ方は変わってきます。

病気ではないため、ゆっくりと見守ることが大切とされています。

口元にタオルをつけると落ち着く子供

ブランケット症候群の子供は、口元にタオルをくっつけると落ち着くことが多いです。

私の息子も口元にタオルをつけると落ち着くようで、口元に持たせるとぐっすり寝ていました。

落ち着くのも、寝てくれたのもよかったのですが、実生活の中で困ったことも多く、どうやって解決したらいいのか悩みも絶えませんでした。

困ったことや、解決策もご紹介していきます。

子供がブランケット症候群で困ること

子供の場合、洗濯させてくれなかったり、理解のない周囲の視線が気になることがあります。

困ったこと
  • 洗濯させてくれない
  • 周りの目が気になる

<洗濯させてくれない>

お気に入りのアイテムから離れられないため、「洗濯させてくれない」ことが多くあります。

同じものを使い続けていると、汚れなどの衛生面が気になってきますが、洗濯して匂いが変わると嫌がる子もいます。

私も、息子が寝ている間にソッと同じものと交換して洗濯していました。

複数枚同じものを準備して、ローテーションでの洗濯するのが、ストレスが少なく対応できる方法だと思います。

<周りの目が気になる>

あまりにもタオルが好きすぎて、息子は周りの大人から変な目で見られ、母親である私も悩み、傷ついた経験があります。

周りの目を気にすることで子供からアイテムを取り上げたくなりますが、それは止めましょう。

そして、変な目で見てくる方とは距離を置いて接した方がいいですね。

私も実際に取り上げようとして、息子を傷つけ、自分自身も母親失格だと思い込んだ時期もありました。

優先するべきは我が子であり、変な目で見てくる人の意見に耳をふさいだことで、精神的に楽になりました。

解決方法は無理やり取り上げないこと

まず一番大切なのは、お子さんの行動を否定したり、お気に入りのアイテムを無理やり取り上げないことです。

心の支えであるアイテムを無理やり取り上げられたら、大人でも辛い気持ちになりますよね。

私の息子の場合はタオルが大好きだったので、同じ素材のハンドタオルを準備して持ち運べるようにしました。

そうすることで、幼稚園へ入園したときお守りとして持たせて、息子の心が安定するように工夫していました。

幼稚園ではハンドタオルを握りしめて、母親から切り離された寂しさからくる涙をグッとこらえて息子なりに頑張っていたようです。

「タオルがないとダメな子」だと思っていた息子を、「タオルがあれば頑張れる子」だと思えた瞬間でもありました。

ぜひあなたのお子さんも、「お気に入りのアイテムがあるから頑張れる子」だと信じ、長い目で見守ってあげて下さいね。

幼稚園児だった息子は今では小学生になり、いつのまにか自然に卒業できています。

ところで、子供がいるとオモチャなどの子供用品で部屋が片付かないことはありませんか?

テレビ台の収納について詳しく書かれた記事があるので、よければ読んでみて下さい。

タオルを持って寝る心理・大人編

大人もブランケット症候群であるケースも珍しくありません。

子供と同様にタオルを持って寝る人や、毛布を口に当てると安心する人もいます。

それは幼い頃、母親の胸に顔を当てて安心していた記憶が残っていて、それを毛布に求めているのではと考えられています。

大人のブランケット症候群はどのような心理があるのか詳しく見ていきましょう。

大人が発症する原因はストレスと育った環境

大人が発症する主な原因は、社会から受けるストレス、幼少期の育った環境が原因とも言われています。

<ストレス>

ストレス解消のために、タオルを持って寝る、毛布を口に当てるなどをすることで癒しを求めているのでしょう。

毛布を、安心できるあたたかな母親の胸に見立てて赤ちゃん返りをして、ストレスを発散しているのかもしれません。

<育った環境・子供の頃の愛情不足>

一般的には、成長していくと徐々に卒業していくのですが、子供の頃に愛情形成が正常にできていないと、大人でも発生する可能性があります。

タオルを持って寝ることで、不足していた愛情を埋めようとする心理が働くそうです。

口に当てる頻度が高いと歯並びにも影響がでてくるようなので、適度な頻度にとどめる方がよさそうですね。

大人のブランケット症候群の解決方法

大人の場合は、ストレス解消法を見つけたり、アイテムを変えながら、少しづつ解決していきましょう。

<ストレス解消方法を見つける>

まずは、身体を動かしたり、趣味を見つけたりして、ご自身のストレスを解消できる方法を他に見つけましょう。

<アイテムを変えて執着心を薄める>

また、常に持ち歩きたくなるほど執着のあるアイテムを、柄や大きさを変えるなどして少しづつ別のものへ変えていくのもいいでしょう。

そうすると、1つのアイテムに執着したくなる心理が薄れていくそうです。

<アイテムから離れる練習をする>

大人の場合、社会生活を送るうえでどうしてもアイテムを常に持ち歩けないシーンも発生します。

不安と動揺で社会生活に支障をきたすのであれば、短時間でもアイテムから離れる練習をしておくことも有効です。

時間を決める、場所を決める、持っていてもよいシーンを決めるなど、ストレスなくアイテムから離れられる練習をしておきましょう。

<無理はしない>

無理にやめようとするのは絶対に良くありません。

病院での受診も可能なので、不安があれば相談して下さい。

もし、ストレスを感じたら観葉植物に癒されるのはどうでしょうか。

観葉植物について詳しく書かれた記事があるので、よければ参考にして下さいね。

まとめ

  • 毛布やタオルやぬいぐるみなどを手放せず、口に当てる心理をブランケット症候群という
  • 口に当てると安心できるなど症状、原因、年齢には個人差があり、子供も大人もなる可能性がある
  • 不安にならないように解決する方法は無理やりアイテムを取り上げないこと

ブランケット症候群の人は、毛布などお気に入りのアイテムを口に当てることで、安心感が得られる心理だということが分かりました。

今では小学生になった息子はタオルを卒業しましたが、毎朝、お気に入りの擦り切れた毛布にギュッと包まるという行為は続いています。

息子の心理的には、そうすることで学校生活を頑張れるようなので、のんびりと暖かく見守っています。

無理やり手放そうとせず、時間をかけてゆっくりと付き合うようにして、心を安定させることを優先して下さいね。

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